2014-07-22 22:53 | カテゴリ:ブログ
本日、関東甲信越地方では梅雨明けが宣言されました。
昼間の暑さと夕暮れ時のヒグラシの合唱が夏を感じさせるこの頃ですね。

先週7月17日に第4回 成田国際空港エマルゴ・トレーニングが開催されました。
キャプチャ
エマルゴトレーニングシステムとは、スウェーデンで開発された救急・災害医療の机上シミュレーションによる研修法のことです。災害を想定し、傷病者、医療チーム、救急隊、警察、救急車、ヘリなどに見立てたマグネット人形を使用して、白板上の災害現場から病院などへ傷病者の搬送を行います。もちろんそれまでにはトリアージや救護所でのDMATによる医療介入なども行われます。
4回目を迎えたこの成田国際空港エマルゴ・トレーニングですが、今回も空港内での飛行機事故を想定して行われました。
IMG_2718.jpg
成田国際空港株式会社、消防、警察、医療チームが一同に会し、指揮命令系統を確立しトリアージ・治療・搬送を的確に行うことで防ぎ得た死を回避することを目指します。
IMG_2726.jpgIMG_2728.jpg
北総救命 松本部長から、「重傷者すべてを発災から2時間以内に病院へ」との目標が掲げられ、続いてスーパーバイザーである本○先生からエマルゴ・トレーニングに関する講義がなされ、すぐに実践に移りました。今回の北総救命の役割は、発災直後にドクターヘリで現場に入り、医療チームの先着隊となることでした。
各所で本番さながらの時間との戦いがなされ、会場は熱気に満たされていました。普段は所属組織の縦の構造で任務を遂行することがほとんどであり、横の連携を実践するまたとない機会です。皆さん力が入っていました。
IMG_2761.jpg
途中一旦中断を挟み、進捗状況が「記者会見」で発表されるのも毎度お馴染みとなってきました(笑)
そしてトレーニング終了、結果は昨年よりも防ぎ得た死を減らすことを達成でき、盛況のうちに閉会を迎えました。
災害は起こらないに越したことはありませんが、何事も備えていなければ対処できませんよね。定期的に繰り返し質を高めることで、いざ有事の際には一丸となって“防ぎ得た死 0”を達成しましょう!

最後におまけ。
日本医科大学千葉北総病院は初期研修医の地域医療研修として、沖縄県浦添総合病院と提携しています。今年も真夏の暑い沖縄で2年目研修医の程○先生が奮闘しているようです。
2014_0719_12125200.jpg
北総救命から研修医生活をスタートさせた程○先生、一回り大きくなった姿を楽しみにしていますよ^^
2014-07-05 14:14 | カテゴリ:ブログ
相変わらずどんよりしていて、時々晴れたり、じめじめしたり、といった日々が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
NHKの“明日はどっちだ、市川さん”(ちょっと違うか)も終了しましたが、なかなかの反響だった模様で、「続編があるかも?」なんて噂も耳にします。
メディア露出を果たした市川さんは、病院の売店でも患者さんに“テレビ見ました!”と話しかけられ、照れて恐縮している模様です。

北総救命は6月最終週から重症患者さんが続々と搬送されてきており、激しい毎日となっております。
そんな最中、6/25~26の日程で外傷学会が開催されました。
外傷学会
北総救命からは松本部長を筆頭に外傷外科、外傷整形外科、集中治療、プレホスピタルの各領域に日頃の診療の成果や外傷診療へのポリシーを発表してきました。
また、同じように外傷診療に力を入れている施設との意見交換会も開催され、有意義な学会となったと思われます。

実はこの外傷学会、学術集会共催セミナーが開催されていました。
様々なセミナーの中、北総救命からは2つのセミナーに参加者がありました。

一つ目は前日6/24に開催された「TRAUMAメディカルラリー」です。
メディカルラリーとは、医師・看護師・救急隊からなる医療チームが、その救急現場活動・治療の技術を競う競技会で、チェコスロバキアで誕生しました。日本では2002年に大阪千里で始まり、現在は全国各地で毎年開催されています。
院内急変・交通事故・多数傷病者・災害などなど、緊張感あふれるシナリオに基づきリアルに用意された現場で迫真の演技の模擬患者を相手に診療し、制限時間内にどれだけ的確な治療ができるかを競います。
今回のラリーは当北総病院の敷地内で開催され、後期研修医までの若いスタッフで構成されたチームのみで行われるという新しい試みもありました。北は青森、南は熊本まで、全国各地から外傷診療に覚えのある病院の若手チーム16組がしのぎを削って盛り上がりをみせていました。
メディカルラリー
北総のラリー隊長 Dr.益○

北総救命からも1チーム「北総救命肉食女子会」が参加しました。おなじみ市川さんを筆頭に同期のDr.柴○、4月から初期研修の最初の2ヶ月を北総救命で過ごしたDr.笹○と、強力な布陣で臨みました。
肉食女子会肉食女子会
熊に襲われたり、資機材をすべて破棄したり、多数傷病者を一括して震え上がらせ取りまとめたり、と獅子奮迅の活躍を見せ、見事6位入賞を果たしました。さすがですね。
このラリーで得たものを是非日常診療でも生かしていきましょうね!

もう一つは6/27~29の3日間、帝京大学で行われた「3rd DSTC-Japan」コースです。
DSTCコースは“Definitive Surgical Trauma Care”の略で、iatsic(International Association for Trauma Surgery and Intensive Care)という権威ある国際学会の主催する外傷外科手術の修練コースです。1993年にスウェーデンで初回開催され、現在では世界29か国で300回開催し、約6000人の外傷外科医が受傷しているコースです。
DSTC1
現在日本では外傷外科手術の修練コースとしてATOM、SSTT(詳細はまた機会があれば)が有名ですが、今回のDSTCコースは日本開催の3回目となるコースでした。
参加者は日本全国各地から、そしてなんと韓国からも集まりました。講師として南アフリカやニュージーランドから著明な先生を招き、3日間に渡って外傷外科手術の手術手技、decision-makingをディスカッションを交えながら学んでいきます。
DSTC2

…そう、お気づきですか?受講生も講師も外国人がいらっしゃるんですよ。つまり、、、講義・ディスカッション・手術中の会話は全て英語なんです。
英語力のない私は、半分もモノにできたかどうか…^^;
ただし、内容は日常診療ではなかなか遭遇しないようなものも含めて勉強になることばかりでしたし、各地で活躍される他施設の外傷外科医の先生方と知り合い刺激を受け、意見交換できたことは大きな収穫でした。
DSTC3
DSTC4
興味がある人がいれば是非おススメしたいと思えるコースでした。

今回はここまでです。
梅雨明けを待ちながら、真夏のヘリの暑さを恐れる、そんな日々の北総救命です。